橋田信次郎jrの従兄弟の
橋田丸助opは
橋田美津子の息子、
sir橋田三郎の息子でもある。
これは余談だが、
橋田信次郎jrの実の祖母は
実でない祖母と姉妹だった。
その姉妹はなんと、
橋田美津子の母親の従姉妹であり、
住まいが隣だった。
余談はこれくらいにして、
中学校を出るとすぐ、
橋田丸助は父親である三郎に言った。
「机を買ってくれ」
三郎は
「何故だ?何故机が欲しいんだ?
お前の部屋にあるだろう」
息子のことなら何でも知りたがりの、
独占欲から出てくる質問だった。
「うん。あるんだけど、机に引き出しがないから
引き出しの付いた机が欲しい」
「今まで引き出しがなくてもよかったのが、
どうして今になって必要になるんだ?」
「それは・・いえない・・何も聞かずに買って欲しい」
「うーん・・・ わかった。買ってやる。
ただし、その理由をお前が二十歳になる4年後に聞かせるのが条件だ。
それでもいいか?」
「わかった。4年後に教える。」
1週間後、ニトリから机が届いた。
机が届いた後の丸助は、
自分の部屋に引きこもるようになった。
家族団らんの機会も徐々に減り始める。
なぜ丸助は引き出しのついた机が必要なんだろうか。
知りたい、知りたくてたまらない。
父親の三郎は徐々に我慢ができなくなってきた。
しかし自分から言い出して、理由の開示を4年後を設定してしまった為、
勝手に部屋に入ることは許されることではない。
三郎は律儀な性格で、曲がったことを極端に嫌う性格だった。
徐々に三郎はイライラするようになり、
タバコの本数が増えていくのであった。
それと同時に酒を飲まずにはいられなくなり、
毎晩、焼肉300グラムをご飯と味噌汁と共に食べ、
バーボンをナッツと共にデザート代わりに飲み、
ボトルの半分を空けた所で、すぐに布団に入って寝る
という生活を送り始めるのであった。
3ヶ月経過した頃、体重は7キロ増え、
半年後に16キロ、1年後に・・・
亡くなった。
無念さを滲ませる三郎の死顔をのぞく
丸助の顔はにこやかどころか、
満面の笑みを浮かべていた。
三郎を知り尽くしていた男。
丸助おそるべし。