積雪

実家の方は雪が積もって大変なようだ。

寒い地域で育ち、

しもやけは絶えず、

リンゴ病のようなほっぺたをし、

色白で貧弱だった幼少の頃、

雪が好きだった。

雪が積もった日の夜に、

家をこっそり抜け出して、

誰の足跡も付いてない雪の上に

自分の足跡をつけて、

静まり返った町を一人歩くのが好きだった。

雪が積もった町は

穏やかで

ひっそりと静かで

雪を踏む自分の足音しか聞こえない。

そんな雪の日が好きだった。

あの雪の日よ、永遠に。

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